2017年05月07日

◆憲法

去る5月3日は日本国憲法が施行されてから70年の節目の年。憲法改正が話題になる中、今一度憲法について理解してみようと思い、1冊の本を購入。

それが、伊藤真『伊藤真の日本一やさしい「憲法」の授業』(KADOKAWA) という本。

憲法のさわりだけではあるけれど、とてもわかりやすく書かれていた。ぜひ若者や国会のセンセイたちに読んでもらいたい1冊だと思う。

ちなみに、憲法は国の最高法規であって、その三大原則は①国民主権②基本的人権の尊重③平和主義ってことをすっかり忘れていた・・・。

憲法は103条から成り立っているけれど、自分が注目するのは以下の条文。


 第十章 最高法規

 第九十七条   この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、  過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 第九十八条 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一  部は、その効力を有しない。
   日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。

 第九十九条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

要するに、この憲法を尊重し擁護する義務を負うのは、天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員であること。
憲法改正賛成派が、GHQが押しつけた憲法だから日本国民の手で憲法を作ろうと言うけれど、確かにGHQの草案が土台となっているが、それを当時の国会で議論し修正を加えできた憲法であることを忘れてはならないと思う。

憲法改正の議論でよく「今の時代にそぐわない」という意見も聞かれるが、それは政権を握っている与党が自分達の政策実現のために今の憲法が不都合だという風にしか聞こえない。

イギリスでEU離脱の国民投票のあとに、「EU離脱とは?」という検索ワードが増えたと聞く。

もし、国民投票を経て憲法改正となったあとに、「憲法とは?」という検索ワードが増えないためにも、国民一人一人が憲法について考えてみる必要があると思う。

日本国憲法が施行されて70年。先人達が二度と戦争を起こしてはならないと考え作られた最高法規であること、この日本国憲法のおかげで70年間日本が大きな紛争に巻き込まれなかったことに思いをはせながら、憲法改正の議論を見守りたいと思う。







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Posted by 福島 敏之 at 09:26│Comments(0)憲法
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